皆さんこんにちは。
本日は「データサイエンス学部は文系?理系?どこの大学がいい?」というテーマについて、
大学受験アドバイザー山内 太地が解説します。
最近は受験生・高校生の間でデータサイエンスブームが続いていて、志望する人もかなり増えています。
実際に高校で講演すると、この分野についての質問をたくさんいただきます。
その中でも特に多いのが、「データサイエンスは文系なのか理系なのか」という疑問です。
ここは本来、学問としては大学の先生に聞くのが一番ですが、今回は受験・進学の観点で答えられる範囲を整理します。
結論から言うと、データサイエンスは「大学によって文系寄りにも理系寄りにもなる」分野です。
もともと理系学部として設置されるケースが多かったはずですが、近年は文系学部側に近い形で展開されている大学も増えています。
例えば受験難度の観点で「トップ」と言われやすいのが一橋大学のソーシャル・データサイエンスです。
一橋大学は経済学・商学などの社会科学が中心の大学なので、印象としては“文系っぽいデータサイエンス”に見える人も多いでしょう。
データサイエンス学部の文脈でよく名前が挙がるのが滋賀大学です。
滋賀大学も、経済学部の流れからデータサイエンス学部が生まれたように見える部分があり、経済学・経営学に近い雰囲気を持っています。
ただし、日本では経済学部や経営学部は「文系科目だけで受験できる=文系」と捉えられがちですが、
本来は数学ができないと厳しい領域も多いです。
また、工学のような“ものづくり”の理系と比べると、経営工学のように数理・データで現実の課題を扱う分野があり、
そのあたりがデータサイエンスの前身的な雰囲気を持っているとも言えます。
データサイエンスの色は、設置されている大学・学部によって本当に違います。
例えば、大学によっては経営学部の中に置かれていたり、教員構成が文系寄りだったりするケースもあります。
一方で、医学部を持つ大学などでは、医療データサイエンスの研究がしっかりできるなど、
かなり理系色の強い学部として運用されていることもあります。
さらに、同じ「データサイエンス」という言葉がついていても、
理工学部の中にある学科は理系寄りに見えやすいなど、構造上の違いも出ます。
もし自分が理系寄りだと感じるなら、データサイエンス学部・学科だけに絞らず、
工学部の情報系(情報工学科・情報科学部・電気電子情報系など)も調べてみてください。
学科名にデータサイエンスが入っていなくても、研究室やカリキュラムでデータ活用の研究ができる場合があります。
逆に自分が文系寄りだと感じるなら、データサイエンス学部だけでなく、
経済学部・経営学部などの中で統計やデータ分析を強く扱う学科・専攻も比較対象になります。
実際に、学部名が違ってもデータサイエンスが学べるケースはあります。
最終的な答えは、「どの大学の、どの学部・学科を志望するかによる」です。
同じデータサイエンスでも、文系寄り・理系寄りの度合いは大学ごとに違います。
だからこそ、志望校のカリキュラム・教員・研究分野・入試科目を見て、
自分の志向に合う“データサイエンス”かどうかを確かめていくのが大切です。
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