皆さんこんにちは。
大学受験アドバイザー山内太地です。
本日は、保護者の方からいただいた、「普通科や進学校に行ける学力があるのに、娘が美術・デザインの高校に行きたいと言っています」というご相談についてお話しします。
率直に申し上げます。これは止められません。
娘さんは「美術・デザインをやりたい」という自分の進みたい道を“見つけてしまった”状態です。ここまで来たら、もう誰にも止められないんです。
これは「芸能界に行きたい」「漫画家になりたい」と言っているのと本質的に同じです。見えてしまった世界は、もう引き返せません。
お母さんのお気持ち、非常によく分かります。
だって、名門の県立高校にも行ける学力があるんでしょう? そりゃ悩みます。
でももし、親がその夢を押さえ込んで、「あなたの学力ならここに行きなさい」と別の道に進ませたら、娘さんは本当に幸せになれるでしょうか。
美術・デザインの高校に行きたかったのに、一般の名門高校に入れられた。そこから美大に行く道もゼロではありませんが、本人からすれば「一度きりの高校生活を、自分の望まない形で過ごした」という後悔が残る可能性は高いです。
止められないからといって、何も言わなくていいわけではありません。
親として言っていいのは、たったこれだけです。
「あなたは、普通の名門高校に行ける学力がある。その上で、自分の意志で美術・デザインの道を選ぶのなら、その道で必ずベストを尽くしなさい」
これは、親として極めて正当なメッセージです。
例えば、娘さんが「イラストレーターになりたい」と言っているなら、こう言ってあげてください。
「じゃあ、毎日CGイラストを描いて、ネットにアップしなさい」
コンテストがあれば応募する。出版社の漫画募集があれば出す。とにかく作品を作り続けること。
芸術で成功する努力は、受験勉強と同じくらい、いやそれ以上に厳しいものです。その覚悟が本当にあるのかを、行動で証明させる。これが親の役割です。
学力が高いのに、あえて王道ルートを外れる進路を選ぶ人は、ある意味“革命家タイプ”です。
周囲から見たら「もったいない」と言われる道。でも本人にとっては、その道しか見えていない。
このタイプは、止めれば止めるほど、内面に大きな葛藤と後悔を抱えます。だから止められないんです。
有名な話があります。
ピカソのお母さんは、ピカソにこんな言葉をかけたそうです。
「あなたは修道士になれば教皇になれる。軍人になれば将軍になれる。どんな道に進んでも、あなたはその世界の頂点に立てる」
その言葉を受けて、ピカソは画家になり、そして世界のピカソになったわけです。
お父さんも画家でしたが、息子の才能に気づき、全力で応援した。親が“才能を信じて支えた”結果です。
親として一番大切なのは、子どもが選んだ進路を全肯定し、覚悟を問うことです。
「楽な道を選ばせること」が愛情ではありません。本人が選んだ険しい道を、最後まで応援することが本当の愛情です。
娘さんが美術・デザインの高校に進みたいと言っているなら、ぜひこう言ってあげてください。
「行きなさい。そして、その世界で必ず一流になりなさい」
それが、親にできる最高の応援だと私は思います。
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