皆さんこんにちは。
本日は「国連で働きたい人は“国際◯◯学部”に行くべきなのか?」というテーマについて、
大学受験アドバイザー山内 太地が解説します。
「国際◯◯学部に行けば国連に入れる」と考えている方がいますが、
その考えは危険です。
国連は基本的に修士号(大学院)を持っていないと、そもそも受験資格がありません。
つまり学部はどこでもよいというのが現実です。
ただし、文学部・外国語・体育などは国連で活躍する部署がほぼなく、
受験資格がない可能性があるので必ず確認してください。
世界で活躍したい、国際貢献をしたいという思いは素晴らしいですが、
国連で働く現実は想像以上に厳しいです。
もしあなたが「海外の貧しい国で役に立ちたい」と思うなら、
医学・農学・工学はすぐ役に立ちます。
医者、エンジニアは現場で即戦力です。
一方で「英語が得意だから国際◯◯学部へ」というだけでは、活躍の場は多くありません。
国際協力に関心があるなら、開発経済学を知ってください。
「貧しい国はどうすれば豊かになるのか」を扱う学問で、
国際問題の核心に迫れる分野です。
だからこそ、経済学部・法学部・政治学部も選択肢に入れてください。
総合大学では国際◯◯学部以外にも多様な進路があります。
経済・商・法などから商社・メガバンク・貿易・流通など、
世界で活躍する道は無限にあります。
国連だけが国際舞台ではありません。
また、国連そのものの構造も知ってください。
中国語では国連を「連合国」と呼び、歴史的にはこちらが正確です。
日本は今でも敗戦国扱いで、日本語は国連の公用語ではありません。
多くの人が学部ばかり気にしますが、最重要なのは大学院です。
以下は国際協力系で有名な大学院の例です。
世界中から留学生が集まり、自国が危機にある学生とも交流できます。
国際協力のリアルを知れる環境です。
開発経済なら経済学部、教育分野なら教育学部、
技術開発なら理工学部など、進路は幅広いです。
「英語が好きだから国際◯◯学部」は視野が狭い選択です。
また、学部で国際◯◯学を選ばなくても、
大学院から海外へ行くという道も普通にあります。
アメリカ・ワシントンのジョージタウン大学には、
毎週のように世界中の国家元首が来て講演するという凄まじい環境もあります。
私はあなたの夢を否定しません。
国連で活躍したいという気持ちは素晴らしいです。
ただし、声優・イラストレーターと同じくらい
狭き門であることを忘れないでください。
だからこそ、学部選び → 大学院選び → キャリア形成を、
真剣に積み重ねてください。
入れたらぜひ報告してください。心からお祝いします。
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