皆さんこんにちは。
今日は「文理融合・学際系の学部に興味がある高校生へのアドバイス」についてお話しします。
本日の解説は、大学受験アドバイザーの山内 太地がお届けします。
最近、いろいろな大学で「文理融合」「学際的」という名前の学部・学科が増えています。
探究活動の影響もあって、「自分のやりたいことが文系か理系か分からない」という高校生が、こうした学部に殺到しがちです。
その気持ちはよく分かりますが、今日は25年以上受験の現場を見てきた立場からの本音をお話しします。
結論から言うと、本気で学際的な研究がしたいなら、まずは理系のしっかりした学部を最優先で検討してほしいです。
具体的には、次のような学部です。
理由はシンプルで、研究室・実験室などの「環境」がまったく違うからです。
多くの理工系の大学・学部には、潤沢な研究予算がつき、
本格的な実験設備・研究設備が整っています。
一方で、「文理融合」「学際系」と名乗る学部・学科の中には、
理工系ほどの設備や研究環境を持っていないところも少なくありません。
国立大学のキャンパスを歩いてみるとよく分かります。
新しい文理融合・学際系の学部は、教育学部や旧教養部のすみっこに置かれているケースが多いです。
もちろん、全ての学際系学部を否定するつもりはありません。 一生懸命取り組んでいる大学もあります。
しかし現実として、こうした学際系学部から理系大学院に進む学生は多くありません。
一方で、理学研究科・工学研究科などの大学院のホームページを見ると、
多くの研究室が「学際的な研究」を掲げていることに気づくはずです。
つまり、しっかり理系の土台を作った上で、その延長で学際的な研究をするのが王道パターンなのです。
本当に学際的な研究をしたいなら、まずは次のような基盤となる学問をしっかり固める必要があります。
理工系の基礎をしっかり学んだ上で、大学院で学際的なテーマに進む。
これが理系進路の王道です。
一方で、教員の多くが文系出身で、4年間で卒業していくスタイルの学部は、
名前は「文理融合・学際系」でも、実態はかなり“緩やかな文系”寄りである場合も多いです。
繰り返しますが、文理融合・学際系のすべてを否定しているわけではありません。
ただし、理工系学部との「比較検討なし」に選ぶのは危険です。
学際系を本気で考えるなら、次のことを必ずやってください。
そのうえで、「それでも自分はこの学際系学部で学びたい」と思えるなら、私は止めません。
大事なのは名前ではなく、「自分の探究してきたテーマが、本当に深く学べる場所はどこか」です。
パンフレットのキャッチコピーや「文理融合」という言葉だけで選ばず、
研究内容・教員・設備・進路をしっかり調べてから決めてください。
今日お話ししたのは、あくまでも一つの意見です。
ぜひ、進路選択の参考にして、慎重に比較・検討してみてください。
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