「地方国公立大学の就職」―企業からのイメージや就職活動事情を詳しく解説します―

はいみなさん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。

地方国公立大学の就職

「地方国公立大学の就職」というテーマでお話を伺いします。

今日は鳥取大学の森川先生からお話をお伺いしたいと思います。
どうぞ先生よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

あの地方の大学というと、地元にばっかり就職してるんじゃないかみたいなことを 時々都会の高校で言われるんですけど、実際どうなんでしょう。

鳥取大学の場合ですと、8割以上が県外です。
鳥取県以外からも来ますので。やはり皆さん戻りたくなる。
実際に半分は出身県に戻る。
エリア、中国地方、近畿地方とか、そういう地方で見ると、7割戻っています。
ということで、ちゃんと戻れますので、地方の国立が不利ってことはありません。

鳥取大学の就職の支援体制

鳥取大学の就職の支援体制っていうのは、熱心なんですか？

そうですね。以前はですね、就活バスといって、バスを貸し切って、
大阪へ、1週3便なんですけども、出していて。そこで説明会とかへ面接とか行ってもらってます。
それに乗っていってもらってました。就活で乗る子は格安です。なんと、1000円で行けると。

1000円で鳥取から大阪いけるバスがあるんですね、めちゃ安ですね。

ただですね、やっぱりバスが毎日は出ないので、
学生さんからはタイミング悪いだとか色々あったのと、あとはコロナですね。

そういうことが対面の説明会とかなくなっていったので、それもあって廃止して、 今はバスで行く子にサポート、バスの回数券を買ったときに、同じように1000円サポートする。 という風に変わっていきました。

コロナ禍になって就職活動の変化

コロナ禍になって何か就職活動で大きな変化はありましたか？

はい。非常に大きな変化がありました。
さっきも言ったように、大阪で就職したい生徒は、今までバスで行ってました。
就活バス、就職支援バスっていうんですけども、それで三時間かかります。
それで行ったら1000円ですけども、普通の路線バス、高速バスがあるんですけども、
同じく3時間かかって3,800円かかります。
実家があるので泊まるところは大丈夫なんでしょうけど、往復するのは大変ですよね。
時間をお金もかかっちゃうと。
それが、コロナ禍で行かなくてよくなりました。
つまりZOOMだとかで、オンラインの説明会、で面接までこのやってオンラインでできちゃうと。

就職の面接もこうやってやってるわけですね。

そうなんです。今みたいな感じで。ということで、移動の時間がなくなる。で、費用もかからない。
じゃあ今度は採用担当の会社からすると何を見てるんだろうってことなんですけど、
やはり、コツコツ真面目にやってたかっていうのが、すごく大事なんじゃないかと。
そういうときには地方国立の子は、真面目だなとか、
コツコツできるなって思っていただいていると思いますので、
で、実は就職率、コロナ前とコロナになった後も、何も変わってません。
鳥取大学は、98%ちょっとぐらいです。

そのコロナでオンライン化したことは、就職活動において鳥取の場合、メリットも大きいということなんですね

逆にメリットだけかもしれませんね。
移動しなくてお金かからない、学生さんにとっては大きなメリットだと思っています。

そうですね、私も地方の大学取材してて、東京までの就活で、交通費が100万円超えたとかですね。飛行機や高速バスで。
なんていう人も思いましたけど、時代は変わったんですね。

そうですね。だってそのためにバイトするとか勿体ないですよね。

まったくで。

そこで1週間、2週間、ゼミいけません、卒業研究できませんっていうのは
大学、特に先生方にとっても、お互いにとっても不幸なことなので、そういうのがなくなると。
じゃあ面接行ってきますって言って、部屋閉めて、３０分とかそれでできちゃいますから。
そこは本当に勉強・研究に集中できる環境になってきたのかなと思います。

企業の鳥取大学生に対する評価ってどんな感じですか。

そうですね。あのご存知かどうかわからない、こういう「地方国立大の魅力」という冊子を作ってるんですけども、

地方国立大の魅力！はい。

裏にですね、地方国立大学の評価というのが色々かいてありまして、
最後に鳥取大学のイメージは？といったときにですね、
なんと「真面目」

真面目！鳥取大生！

こういうイメージがあるみたいです。

まぁどこの大学が不真面目とは言いませんけど、

もちろん。やっぱり地味なイメージがあるんでしょうね。
地味ですけど、コツコツできるっていうのが高く評価されているという風に思います。

企業は真面目な社員がほしいと。

そうでしょうね。
これは今の学生さんだけじゃなくて、やっぱり先輩方からずっとそういう伝統というか、
積み重ねがこういう風に効いてきて、
コロナ禍になって、どうしようとなった時も、やっぱり後輩っていうか、
学生さんたちも就職できてるのかな、というふうに考えています。

じゃあ就職に関してはまぁ万全であるということですね。

そうですね。

鳥取の魅力

森川先生、鳥取にお住まいになって何年なんですか。

30数年経ちます。

もともとは鳥取の方ではない？

違います、兵庫県の姫路です。

でもそんなに鳥取から遠くないですね。

そうですね、遠くありません。

鳥取の魅力ってどんなところでしょう。

そうですね、人と人の距離が近いっていうんですかね。
やっぱり何か困って助けを求めても、いろんな人が、いろんな人を紹介してくれると。
都会の方が、当然人がたくさんいるとか、そういうこともあるんでしょうけども、
でもなんかね、話しにくいとこもあるんでしょうね。
鳥取っていうのは、そこの人のつながりが強いというところ。
そこが一番の魅力。

もう一つはですね、やっぱ自然ですよね。海もある、山もある。
作られた映画館ですとか、遊園地とか、そういうものはないんですけれども、
自然がある。自然というのは作ろうと思って作れませんので。
そこが鳥取の大きな魅力だと思っております。

鳥取大学の魅力

では全国の、この動画を見ている受験生に、鳥取大学の魅力をぜひおっしゃってください。

はい。まあ鳥取大学、分野がそんなに色々あるわけじゃないですけれども、
やはり個性的な研究、鳥取でしかできない研究もあります。

例えば、鳥取砂丘っていうのは、多分皆さんイメージがあると思いますけども、
砂丘・乾燥地の研究するってどこってなったときに、実は鳥取大学の農学部しかないんですよ。
あと鳥取って冬になるとカニが食べられるんですけど、カニの殻って捨てちゃうとごみですよね。
ただの生ゴミなんですけど、それだけを取り出して、
「キチンナノファイバー」というのを取り出します。
それが実は手荒れの酷い人のハンドクリームになるとか、
実は鳥取でしかとれないもの、鳥取しかないもの。それを使って研究している。
やはり、独特な研究ができるというのが、鳥取大学の魅力だと考えています。

今日は、鳥取大学の森川先生にお話を伺いました、先生どうもありがとうございました。

ありがとうございました。

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