皆さんこんにちは、山内太地です。
今日は「あなたはなぜ大学に行くのか」というテーマで、高校までの先生と大学の先生は何が違うのかというお話をしたいと思います。
高校生の皆さんは普段、授業を受けていますよね。先生たちは、誰かがすでに解いた「謎」や「法則」を教えています。
たとえば、有名な学者が見つけた法則、有名な作家が書いた本、歴史上の偉人が残した出来事──これらはすでに「正解」があるものです。
一方で、大学の先生は“正解のない問題”を解こうとしているのです。これが大きな違いです。
大学の先生は教育者であると同時に、研究者でもあります。研究者は、誰も解いたことのない問題に挑戦しています。
たとえば医学の世界では、これまで人類が解明できなかった病気の原因や治療法に挑み、新しい発見をすることがあります。ノーベル賞を取るような研究も、その延長線上にあるのです。
つまり、大学で学ぶ最大のメリットは、正解のない問いに挑む先生たちから直接学べることです。これは社会に出てから大きな武器になります。
社会に出れば、正解のない課題だらけです。理系の人なら研究所で新しい装置や薬、食品、化粧品を開発するときに必ず困難が生じます。
どうしたらもっと安全な車が作れるのか、どうしたらより良い薬ができるのか──これらには決まった答えがありません。
文系の仕事でも同じです。企業に入っても、公務員になっても、働いていると「正解がない問題」にぶつかります。会社の売上が落ちた、世界情勢の影響で製品が届かない、ライバル社に負けそうだ──そうした状況で、どう解決するかを考える力が求められます。
大学で研究に取り組んだ経験は、社会に出てからの“問題解決力”につながるのです。
高校生の皆さんが今取り組んでいる「探究」も、まさに正解のない問いに挑む練習です。
たとえば「さびれてしまった町をどう復活させるか」「この昆虫はなぜこうなっているのか」──こうしたテーマには、まだ誰も出していない答えがあります。
理系の分野では高校生のうちから研究成果を上げる人も増えています。まるでオリンピック選手のように、若い研究者として活躍する人もいます。
もちろん、全員が同じように成果を出す必要はありません。大切なのは、「これってなんでこうなるんだろう?」という興味・関心を持つことです。
国際政治に関心がある人なら、「なぜ戦争は起きるのか」「どうすれば貧困や格差をなくせるのか」という問いにぶつかるでしょう。これも正解のないテーマです。
大学では、政治学者や経済学者がこうした問題に真剣に挑んでいます。そして、あなたもその挑戦に加われるのです。先生のもとで本を読み、調べ、論文を書きながら、自分なりの答えを探していきます。
正解がないことに挑む──それはとてもワクワクすることです。
もし今、高校での「正解のある勉強」に物足りなさを感じているなら、大丈夫。大学に行けば、自分が本当にやりたい学問に出会えます。
たとえば、歴史が好きなら歴史学科で戦国時代をとことん学べます。生物が好きなら理学部生物学科で昆虫や植物を研究できます。
大学では“やらされる勉強”ではなく、“自分で選んで学ぶ勉強”ができるのです。
今、受験勉強が辛い、苦しいと思う人もいるかもしれません。でも、その先に待っている大学生活は、きっと楽しく、刺激に満ちています。
正解のない問いに挑む準備を、高校生の今から始めましょう。
それぞれの目標に向かって、頑張ってください。ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。多くの受験生が、大学受験をする際に様々なことで悩みを抱えています。
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