ご存じの通り、数学は医学部の受験では必須かつ最重要といえる科目です。

難易度の高い医学部の受験で合否を分けるのは、ほぼ数学の成績の差だともいわれるほどです。

また、数学の試験では正確さに加え、解答するスピードも求められます。

たとえ全問正解することができても、解答に時間がかかっていては高得点を取ることはできません。

さらに、基礎を疎かにしていると他の受験生に差をつけられてしまうリスクがあります。

これらのことからいえるのは、問題を1つ解けても安心せず、類題に繰り返し挑戦してさまざまな出題パターンに慣れておく必要があるということです。

基礎力にプラスして、あらゆる応用問題に対応するには、慣れとスピードが必須といえます。

数学で確実に高得点を取るためには、この「繰り返し」が重要です。

論理性を問う出題は国公立より少ない傾向

私大医学部の入試では、国公立と比較して「数学的思考力や論理性を問う問題」の出題は少なく、「計算力が肝」になる傾向が強いといえるでしょう。

高校数学の範囲を超える高度な数学理論が求められるというよりは、「高校数学で学ぶ分野すべてを確実に解けるか」」が重要です。

頻出分野は「微分・積分」「確率」「図形と方程式」

私大医学部の入試でもっとも出題率が高い数学の単元は「微分・積分（微積分）」「図形・方程式」「確率」の3つといわれています。

いずれも、高校数学までに学校でしっかりと学ぶ分野ですが、その中でも、計算問題がメインで解答スピードや点数を確保しやすいのは「微積分」です。

複雑な応用問題は出題されにくい単元ですので、微積分は確実に解けるようにしておきたいところです。

また、図形と方程式が同時に出題されるような複合問題は高配点であることが多く、得点源にすることができれば非常に有利といえます。

問題を解く手順や解法にも複数のパターンがある場合が多いため、自分がスピーディーに解くことができる解法を把握しておくことが有用です。

私大医学部の入試で問われる数学の能力は、なんといっても「計算力」に尽きます。

高度な数学的思考が試されるような出題は少なく、論理が本質的に理解できていて、かつスピーディーな計算ができるかがポイントです。

確かな計算力と解答スピードを入試までに身につけるには、問題の仕組みを理解できるまで根気よく何度も繰り返して解くことが有効です。

「計算をミスしない」「問題を見ればすぐ解答に必要な計算法が頭に浮かぶか」で合否が分かれることも少なくありません。

基礎力を確実に習得するために、練習問題に繰り返し取り組むことで自信をつけ、さらに解答スピードを上げられるようにしましょう。

少しでも不安がある問題については、類題をいくつも解いて解答パターンをしっかり身につけることで対策することができます。

また、似た問題・解法しか習得できていないと、入試でまったく異なるパターンの問題に直面した際に焦ってしまうかもしれません。

可能な限り多くのパターンの問題・解法に接することで、幅広い出題に対応できるようにしておくと安心です。

また、受験生によってウイークポイントは異なります。

効率よく入試対策を進めるには、医学部専門の家庭教師の利用がおすすめです。

なぜならば、受験生個人のウイークポイントや志望校別の対策にもきめ細やかな指導が可能だからです。

今回は、私大医学部の数学の入試問題の出題傾向と対策（勉強法）をご紹介しました。

基礎的な計算力とスピード、そして幅広い出題パターンの把握が、私大医学部入試の数学を攻略する鍵といえます。

「数学はセンスがなければ伸びない」と考える向きもあるかもしれませんが、繰り返し問題を解いてパターンを把握することで成績を伸ばすことはできます。

入試は日々の勉強の集大成と考え、日頃から繰り返し多くの問題を解き不安を払拭しましょう。

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